反則規定及びルールの変更点に関する質問です。
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質問:
大会等でコートやボールを破損した場合の反則規定(ドリブラーでボールを削る等)について2点質問です。
1.
明らかに意図的にコートやボールを破損させた場合を除いてロボットによってボールやコートが破損した際に選手が反則となりますが、2020Soccer_Rules_JPWLの付録A,Bに「ボールは一般的な試合に耐えられるものでなくてはなりません。」とあるようにボールが破損することは選手側に責任がないことなのかと思うのですがなぜ選手の責任として反則行為になるのでしょうか?
また、”一般的な”と規定されていますが2019年和歌山大会のオープンリーグのようにほとんどの試合でボールが破損するような状況は”一般的な”状況ではないでしょうか?
2.
2020Soccer_Rules_JPWLの7.1に「人がロボットに意図的に干渉を引き起こすことやフィールドやボールに損害を与えることは許されません。」と規定されていますがこの規定の主語は”人”であり”ロボット”ではありません。またこのルールは以前までに採用されていたロボカップジュニアサッカールール2018やsoccer_rules_final_2019や2020_Soccer_Rules_draftにはない規定ですが、RoboCupJunior Soccer Rules 2019 からの変更点に記載されておりません。
いつ変更されたルールなのでしょうか?
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回答:
はじめに訂正がありました事をお伝えします。
RoboCupJunior Soccer Rules2020(国際版)のP17「7.1 Fair Play」の項目には、「Robots are not allowed to cause damage to the field or to the ball during normal game play.」という一文があります。日本語で「ロボットは、通常の試合中にボールやフィールドに損害を与えることは許されません。」という意味の文章で、この一文が日本語版「7.1 行動規範」で抜けてしまい失礼いたしました。日本語版に追加訂正させていただきます。今回のご質問で気がつくことが出来ました。ありがとうございます。
その上で改めて説明いたしますが、競技を行う上でボール及びフィールドを傷をつけないことは、会場のその他設備などを傷つけないことと同じく選手とそのロボットが守るべき大切な行動規範です。それは多くのチームが参加する大会において、お互いが均一で公平な競技環境を享受するために欠かせないことだからです。それでもボールやフィールドが少しずつ傷むのはやむを得ませんが、特定のチームが1回の試合中に明らかにボールを劣化させたような場合には当然その責任が問われるべきという考え方になります。特にパッシブボールは赤外線ボールに比べ傷がつきやすい点に留意して、どうか本年度はボールが破損しない試合が一般的になることを目指してください。
また、ご指摘いただいた変更点に関する記載ですが、ルールブックの変更点とは<国際版ルールブック>において変更点と示されている部分の変更点になります。
日本語版はあくまでThe official Soccer Rules for RoboCupJunior 2020 国際ルールブックに則して作成されていますので、ロボカップジュニアサッカールール2018、soccer_rules_final_2019からの変更点は記載されません。
今回のルールブック作成に関しては、訳者によって解釈の違いや翻訳の仕方で生じていた国際版と日本語版との差異をより少なくすることが最大の目標でした。
変更とされていない部分の日本語文も相当な変更、昨年とのニュアンスの違いがありますが、これらはすべて2020国際版に則って作成されています。
ロボカップジュニアサッカールール2018やsoccer_rules_final_2019はあくまで昨年度用のルールブックで、今回の2020日本語版ルールブックとは互換性がないと理解してください。
毎年追加されてきました赤字の変更点の記載も今年は中止しています。赤字にすることでその部分しか読まずに誤解が生じないための措置です。
翻訳版、日本語版の冒頭文にもありますが、「英語版のルールは、他のどの翻訳版のルールより優先されます」ことを念頭に、今年の日本語版は上記の理由で昨年までの日本語版を踏襲していないことをご理解ください。
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