2020年3月4日水曜日

質問フォームへの投稿への回答(2020.1)

ワールドリーグ4.5機動性について複数の質問をいただいています。
下記の2件について、内容が似ていることから、同時に回答させていただきます。

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質問:
4.5 機動性 の項に関して『1 台のロボットだけがフィールドにいる場合はその限りではありません。ゴールキーパー(ゴールを守るロボット)はペナルティーエリア全体にあるボールに近づかなければいけません。』というものがありますが、2.7 ペナルティーエリア内 の項に『どのロボットも、ペナルティーエリア内に完全に入っていけません。』との記述がある以上、旧来問題とされていた、ペナルティエリア内に留まるタイプのゴールキーパーは存在し得ないのではないでしょうか。(俗に言う蟹歩き型)
若しくは他の意図で書かれた記述出会った場合、ゴールキーパーかそうでないかの判別はいかなる基準において行われるのでしょうか。
また、ラインが白くなったことからラインセンサでの判別が容易になったことから想定されるものとして、ライン上を蟹歩くロボットが出てきた場合、これは 4.5 機動性 の項の『ロボットは 1 方向だけでなく動けるように設計やプログラミングされなければいけません。』という記述に抵触するかと思われますが、その場合、これは旧来のライン上にボールを置いて追うかどうかを見るやり方では判別できないかと思われ、別のやり方を検討する必要があるかと思いますがどうでしょうか。
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質問:
ワールドリーグの2020日本語版のルールについてなのですが、4.5 機動性において、「ゴールキーパー(ゴールを守るロボット)はペナルティーエリア全体にあるボールに近づかなければならない」とありますが、ゴールキーパーのより厳密な定義と、2.7 ペナルティーエリア内の「どのロボットも、ペナルティーエリア内に完全に入っていけません。」との矛盾はどちらが優先されますか。
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回答:
<ゴールキーパーかどうかの判定について>
4.5機動性に記載の「ゴールキーパー」は、昨年までのルールに記載されていたゴールキーパー(自陣のペナルティエリアの中に最初に完全に入ったロボット)の意味とは異なり、「ゴールを守るロボット」という意味以上でも以下でもありません。
自陣ゴールを守る動きをするロボット全般を指しています。

<4.5で求められる動作と2.7の関係性について>
4.5項の主旨はロボットの機動性であり、「ペナルティエリアのどこにあるボールにも近づき」、「10秒以内に20cm以下の距離にあるボールに接触」するとありますが、あくまでルールで動ける範囲のことであって決してロボットがペナルティエリアの中に完全に入る事(アウトオブバウンズ)までは求めていません。2.7 ペナルティーエリア内の「どのロボットも、ペナルティーエリア内に完全に入っていけません。」に違反せずボールを追うことを求めているルールとなります。

<4.5機動性を満たすかどうかの判定法>
機動性については「ロボットは 1 方向だけでなく動ける」と同時に「10秒以内に20cm以下の距離にあるボールに接触」する事を求めています。ロボットが機動性を満たすかどうかの故障の判定方法としては、「10秒以内に "左右及び前方の" 20cm以下の距離にあるボールに接触」するかを確認します。ボールがゴールキーパーより後方にある場合には、必ずしも近づく必要はありません。オウンゴールを避けるための動作をしているとみなして、故障とはしません。

上記をロボカップジュニア・ジャパンオープン2020和歌山大会のルールとして採用します。