2019年4月4日木曜日

フォームへの質問への回答(2019.1)

ルールに関する質問フォームへいただいた質問への回答です。

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質問:
"「3.5 機動性」でのゴールキーパーの動きに関して質問です。
1. ここでのゴールキーパーの定義はどのようなものですか?
「1.7 ゴールキーパー」で書かれた定義によるものなのか、それとももっと広義でのゴールキーパー、例えばゴールに居座っているようなロボットすべてを指すものなのでしょうか?
2. 前者の定義の場合、一時的にペナルティエリア内に入ったストライカー(明らかにコート全体を動き回り機動性を満たしているロボット)も「ペナルティエリア全域のボールにアプローチする」必要はありますか?
後者の定義の場合、時と場合に応じてゴールキーパーとしてもストライカーとしても機能するロボットはゴールキーパーとして「ペナルティエリア全域のボールにアプローチする」必要はありますか?
3. 「アプローチする(接近して接触する)」の定義について質問です。
a. ボールが置かれた後すぐに「アプローチする」必要はありますか?数秒間停止してからアプローチした場合、機動性は満たしていますか?
b. 「接近して接触する」までの時間に制限はありますか?ボールを置いてから何秒以内に「接触」しなければならない、といったルールはありますか?"

回答:
>1.
ルール1.7のゴールキーパーの定義です。
>2.
ルールにストライカーという定義は無く、ゴールキーパーであるか/ないかのみです。ゴールキーパーの定義を満たすロボットは、ゴールキーパーとして「ペナルティエリア全域のボールにアプローチする必要があります。」
>3. a.
ペナルティエリア内のボールに対して、すぐにアプローチを開始することが求められます。
>3. b.
何秒以内に接触しなければならないというルールはありません。すぐに接近を開始して速やかに接触し、ペナルティエリアのどこに置かれたボールに対してもアプローチできることを示してください。
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質問:
“「3.2 干渉」には、「相手チームロボットのビジョンシステム(光学系センサ類)に影響を与える可視光は他のロボットから認識できないよう、完全にカバーされなければなりません。」と書かれています。
この「相手チームロボットのビジョンシステム(光学系センサ類)に影響を与える可視光」は「可視光」すべてを指すものなのか、影響を与えない可視光は含まないもの(影響を与える可視光のみを指すもの)なのかどちらでしょうか?
つまり、可視光であっても「相手チームロボットのビジョンシステム(光学系センサ類)に影響を与え」なければカバーする必要はないのでしょうか?”

回答:
可視光であっても、「相手チームロボットのビジョンシステム(光学系センサ類)に影響を与え」なければカバーする必要はありません。

2019和歌山大会では、以下のように運用します。

①車検
車検では、ロボットに使われている色パーツまたは発光部品によって実際に干渉が発生するかどうかを確認する事はできません。

そこで、ロボットを外側から確認し対象の色、または発光部品からの光の漏れが確認された場合は、色パーツ有りの特記事項が付きます。その他の車検基準に問題が無ければ、そのまま特記事項付きの車検合格となります。この特記事項は審判に注意を促すためのもので、干渉の可能性があることを決定するものではありません。

②試合
選手は、試合開始前にお互いのロボットを確認する事が望ましいです。もし、色による干渉の可能性が疑われる場合は、その場で主審に申し出てください。ロボットの動作に影響があることを確認する作業を実施します。干渉の申告は試合開始前が望ましいですが、試合中でも可能です。しかし、試合後に申告することはできません。確認作業の手順については以下の動画を確認してください。

https://youtu.be/mgi3f8TrscE

干渉することが確認されたロボットは、干渉が無くなるように修正されなければなりません。修正作業中は故障として扱われます。

また、発光体によって生じるフレアがカメラでの認識を阻害する場合や、フィールドに反射したLED光等により影響を受ける場合も色干渉に当たりますので、修正が必要です。

コート外でLEDを点灯させたまま裏返しにする様な行為は、干渉の対象になる可能性があります。また、コート内のロボットに向けてLEDの光を照射した場合は、干渉を意図的に引き起こしたと見なされる可能性があり、警告の対象になることがあります。


なお参考程度の技術情報として、LEDなどの発光体は、単なる有色のパーツ(コネクタなど)よりも色認識に与える影響が大きいです。例えば、一見ルールで規制されたどの色の近似色にも当たらないような白色LEDは、青色光と黄色光を合成していますので色認識に影響を与えます。LEDなどの発光体を使用する際には、特に干渉対策に注意が必要です。
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質問:
“「1.12 マルチプルディフェンス」には「短期間にマルチプルディフェンスが繰り返し発生した場合、問題のロボットはフィールドの反対エンドの空いている中立点に移動され、最も近い壁の方に向けられます。」、「単一の中断されていないチャンクの間に、3回以上空いている中立点に移動させられたロボットは、故障したとみなされます。」と書かれています。
1. 「短期間」とはどのくらいの期間ですか?「単一の中断されていないチャンク」を意味するものですか?
2. 「繰り返し」とは何回以上ですか?
3. 「3回」はロボットそれぞれについて数えられますか?2機のロボットで合計3回ですか?
4. 「故障したとみなされ」るのはロボットが3回目に中立点に移動させられたときですか?それとも3回目に中立点に移動させられた後にマルチプルディフェンスが生じたときですか?”

回答:
>1.
マルチプルディフェンスが適応され中立点に移動したあと、またすぐにマルチプルディフェンスと判定された場合です。
>2.
2回目で反対エンドの中立点に移動され、3回目で故障となります。
>3.
それぞれのロボットについてカウントされます。
>4.
単一の中断されていないチャンク(ロボットがフィールド内に連続して存在している間)に3回目のマルチプルディフェンスの判定を受けた場合、故障扱いとなります。
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